タイ南部のパークパナン市に窓がない奇妙なビル郡がある。マンション?雑居ビル?実はツバメのすみか。高級食材「ツバメの巣」を手に入れるための、いわば巣作り用マンションだ。約200棟あり、オーナーは一攫千金を狙う。(バンコク・柴田建哉氏)

タイ・パークパナンに200棟

街のあちこちで軽やかなツバメの鳴き声・・・と思ったら実は録音テープ。ツバメを呼び込むため、ビルから流されていたのだ。
「ツバメが気に入ってくれるかどうかがカギ。湿度管理や掃除など住みよい環境づくりが大切」。中略

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アナツバメ類の巣は、美容と健康にいいといわれ、中華料理のスープやデザートで有名。巣は海沿いの絶壁にあり、採取が難しく高値で取引されていた。
同市の海沿いは営巣地だが、民家の軒先にも時折、巣作りすることにヒントを得た野心家が「大量に呼び込めば金になる」とビルの集団営巣地化に挑戦。これが当たって十年ほど前から建設ラッシュとなったーというのが地元の人の説明だ。中略

あるオーナーによると収穫量は3ヶ月で20キロ程度。最高月で200万円の売上げになる計算。
ただ、収穫はひなが巣立ちした後で、巣作りから約3ヶ月が必要。巣作りが定着するのは築4年以降といい、土地代、ビル建設費を勘定すると楽なビジネスではなさそう。

しかしあるオーナーは「最大の輸出先、中国では北京オリンピックもあるし、いい値段になるはずだ」と強気を崩さない。

出典:西日本新聞 2007年10月29日付(4面アジア)